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わくわくドキドキ市民活動 (2009年10月)
北区で活動しているボランティア団体を広くご紹介するページです。NPO法人東京都北区市民活動推進機構(愛称KiVo)の広報部メンバーが、『みにきたWeb(北区市民活動情報サイト)』登録団体を取材しています。
KGE☆ネット
今『KGE☆ネット(Kitaku Gender Equality☆ネットワーク)』は、ジェンダーの問題を国内・国外の現状を見ながら考えるための講座を開催している団体です。一昨年から『夏!体験ボランティア』に受入参加するため、講座を夏休み中に開いています。
◆会場を赤羽へ
8月15日(土)午後、講座『命の大切さを知る2時間〜妊娠シミュレーターで擬似体験〜』(8月23日開催)の最終打ち合わせに同席しました。いつもは北とぴあ内の スペースゆうや北区NPO・ボランティアぷらざを利用していますが、今日は講座の会場の下見を兼ねて、赤羽駅南口高架下にある赤羽エコー広場館に集合です。
代表の佐藤幸子さんは、「NGOの(財)ジョイセフ(家族計画国際協力財団)」で仕事をしている関係で、アジアやアフリカなど、発展途上国の女性が危険な妊娠や出産を繰り返している状況を知り、自分たちの身近なところから多くの人にそのことを伝えたいと思っています。今回のイベントは、赤羽を拠点に活動している『ほっと村』さんの主催事業に企画参加することで、若い世代の方の参加を増やしたい」と、企画の意図を話してくださいました。『ほっと村』代表の古賀由希子さんと今回のイベント担当の橋本弥寿子さんは、「佐藤さんや他のメンバーの方とは他の市民活動でご一緒したりで顔馴染みですが、今回、『KGE☆ネット』さんの活動の様子をよく知ることができました」と、おっしゃっています。◆入会のきっかけ
メンバーの方たちは皆、佐藤さんに誘われて入会されたそうですが、動機は「男女共同参画の活動を佐藤さんと一緒にやっていたのですが、コンスタントに(注1)リプロダクティブ・ヘルス・ライツのことをやる少人数の別組織を作ろうということで」「母子のことをやりたかったので」「子どものことで活動できたらいいなって」「用事があって、新年会にたまたま混ぜていただいたら、あまりに楽しかったので」「避妊や中絶、女性割礼、エイズのこととか、なかなか口にし難い話題を客観的に話せるからね」と、様々です。◆世界と日本の状況
8月23日(日)昼、会場に5人のメンバーが集まり、講座の準備が始まります。途中から『夏ボラ』体験者がお一人加わり、講師と打ち合わせも行いました。参加者は16名、若い女性や親子連れから中高年まで、幅広い年齢層です。
今日の講師は昨年に引き続き、(財)ジョイセフで人材養成・研修を担当しているさかうえ阪上晶子さん。アジア・アフリカの保健師さんの研修を行っている経験を活かして、写真や映像を使いながらの臨場感溢れるお話です。
「世界では、まだまだ妊娠・出産が原因で亡くなるお母さんと赤ちゃんが沢山います。お母さん達は、なんと1分間に1人の割合で亡くなっているのです。」「15歳未満の少女の場合、妊娠中に死亡する割合が5倍に増えます。」「宗教や習慣・文化の名の下に、発展途上国の女性たちは自分自身が望まない早婚・多産で、生命の危機にさらされています。」「日本では、1日に10代の女性が受けている人口妊娠中絶が74件、全体では 757件(2006年)あります。」「(状況を変えるには)必要な知識や情報を伝えて本人の自覚を促し、それと同時にコミュニティーの人たちに働きかける支援が必要です。」初めて触れる事実に、参加者の顔に驚きの表情が浮かびます。◆妊婦体験
途中で「言葉を使わないで、誕生日順に並ぶ」ゲームを楽しみ、最後に、妊婦さんの体型と重さを模した『妊娠シミュレーターベスト』を参加者が着けて、妊婦さん体験をしました。また、妊娠の進行を図で学ぶ『マギーエプロン』や大きさも重さも実物そっくりのへその緒付き『赤ちゃん人形』も「分かりやすい」と好評でした。
参加者の感想では、他に「世界各地で女性の置かれている立場を知ることができて、よかった」「出産について、具体的にわかってよかった」「もっと知りたい」「日本の10代の女の子の実態が非常にショックでした」「中学生の早い時期から、性に関しての知識が必要だと感じました」などが寄せられました。
産婦人科の医師や病院が減り、社会問題になっている昨今ですが、内外の状況を知ることで、自分の身体を自分で守る・管理することの大切さを日本の若い人たちに伝えたいと強く感じさせられる内容でした。こうした活動を地道にやっていくことで問題意識をもつ大人を増やし、現状を少しずつ変えていきたいというメンバーの皆さんの思いが参加者にも伝わったと思います。
(取材: KiVo広報部 我妻澄江)(注1)リプロダクティブ・ヘルス・ライツ
家族計画・母子保健・思春期保健を含む生涯を通じた性と生殖に関する健康」という意味KGE☆ネット
(Kitaku Gender Equality☆ネットワーク)(1)団体立ち上げの時期・きっかけ
平成16年7月1日設立。代表が働いているNGOの支援先、ベトナムの医療施設を見学したことを、北区男女共同参画センタースペースゆうのパートナーシップ事業で発表するようセンタースタッフに勧められたのがきっかけ。(2)活動目的
世界では妊娠出産が原因でなくなる女性が1分間に1人いるという現実。背景には、貧困やジェンダーの問題がある。その現状は、多くの人に知られていない。自分たちも学びながらその現状を多くの人に知ってもらえる機会をつくりたいと活動を行っている。(3)活動状況
ここ数年は、年に1回、北区NPO・ボランティアぷらざの『夏!体験ボランティア』に受入参加をしながら、スペースゆう(北区男女共同参画センター)とパートナーシップをとって活動をしている。(4)会員数・会員構成
7名。全員北区在住か在勤。(5)会の運営
会費は原則、1年1,000円だが、ここ数年は2年に1回となっている。(6)活動を通して得たもの
途上国の女性の現状をはじめて知ったという人が少しずつでも増えたこと。ワークショップを通じて、妊産婦の大変さを、男性や思春期の子どもたちにも体感してもらったこと。(7)近日中の主な活動
2009年度は、8月23日で終了予定。
2010年度は未定。決まりましたら、みにきたWebに載せます!(8)PR
途上国の女性たちの妊娠死亡率は、何年も改善されません。子どもたちに関することなら社会も興味をもち、いろいろなことが改善されています。どうしても女性のことは後回しです。でも、途上国においては、実は母親を失うことは、子どもたちのその後にも大きく影響します。貧困層の多くは女性や子どもたちです。社会が関心をもつことにより、援助国政府の関心も高まります。知ることが大きな支えの一歩になると思います。ぜひ、一緒に活動しませんか。(9)連絡先
みにきたWeb:
http://minikita.kitaku.net/gnkk01/mypage/index.php?gid=G0000035
★北区を中心とした市民活動の情報を提供する『みにきたWeb』(下記HPアドレス)を、皆さんも是非一度、ご覧になってください!
(HPアドレス:http://minikita.kitaku.net/ )
2009年10月25日更新版
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