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KiVoぴっくあっぷ (2010年9月)
平成21年4月24日、東京都北区と社会福祉法人北区社会福祉協議会、特定非営利活動法人東京都北区市民活動推進機構とで地震など大規模災害発生時の救護・復旧に係わる災害ボランティア活動の支援について協定を締結しました。
今回は協定の内容や災害ボランティア活動の事例などを紹介します。
災害ボランティア協定
○「災害時におけるボランティア活動に関する協定書」の内容について
協定書は全文で12条になっており、その主な内容は次のとおりとなっています。
協定の目的としては、「北区内において地震その他の大規模な災害が発生した場合に、北区、北区社会福祉協議会(以下「社協」という。)、特定非営利活動法人東京都北区市民活動推進機構(以下「機構」という。)が、相互に連携して取り組む災害ボランティア活動の支援策に関して必要な事項を定めるもの」となっています。
具体的には、災害時のボランティア活動を支援する「災害ボランティセンター」を三者共同により、北区NPO・ボランティアぷらざ(北とぴあ4階)に設置し、社協と機構が連携して運営し、北区はこれに協力することになっています。
災害ボランティアセンターの活動内容としては、(1)災害支援ボランティアの登録、派遣等コーディネート業務 (2)災害支援ボランティア活動に関する情報の収集、及び提供、相談業務開設等 (3)救援物資等の連絡調整に関する業務等となっています。
現在、首都直下地震の発生の切迫性が心配されており、「冬の夕方18時に東京湾北部でマグニチュード7.3」の地震が発生した場合、北区の被害としては、ゆれや液状化などによる建物の全壊が5,000棟、火災による焼失棟数が18,600棟、避難者がピーク時で192,700人などと想定されています。(平成18年東京都防災会議発表)
このような大きな被害が発生した場合、北区役所は災害対策本部を設置し、消防署や警察署などの防災関係機関と協力し応急対策を実施することになっています。しかし、行政だけでは区民の生活の復旧・復興活動などが十分に行われない事も考えられます。そこで、災害ボランティアセンターを設置してボランティアの協力を得て生活の復旧・復興活動などに役立てていこうとするものです。
災害ボランティアセンターを設置すると、チラシや北区NPO・ボランティアぷらざのホームページなど様々な広報媒体を活用し、災害ボランティアセンターを設置したことやボランティアの募集をPRし、またボランティア活動を必要としている方の申込みを受け付けることになります。
災害ボランティア活動の流れとしては、次ページの図のような流れになると考えています。
過去の地震災害における被災地で行われた災害ボランティア活動例としては次のような内容になっています。
・避難所でのお手伝い(炊き出し、洗濯など)
・話し相手、子どもの遊び相手
・ペットの世話
・暮らしに必要な情報の提供支援(FM 放送、ニュースレター、ミニコミ誌など)
・家の片付け
・暮らしのお手伝い(買い物、家事手伝いなど)
・配食サービス
・被災された人たちに元気になっていただくための交流機会づくり、イベント開催
・暮らしの再建のための専門家の相談会、勉強会(内閣府パンフレット「受援力」から引用)
協定では、このような活動が円滑に行われるように「災害支援活動マニュアルを作成すること」になっており、また、「災害ボランティアセンターが速やかに機能するよう三者合同による訓練を適宜実施するものとする」となっています。
活動マニュアルについては、現在、防災関係市民団体、社協、機構が協議し、原案を作成しているところです。
マニュアルが作成完了後、災害ボランティアセンターのスムーズな立ち上げや運営を目指して専門家を招いての研修会や訓練などを開催したいと考えています。その時には、ぷらざ通信などでお知らせしますので区民の皆様にご参加いただき、災害ボランティアセンターの運営について一緒に考えていただきたいと思います。○災害ボランティア活動について
災害ボランティア活動を行うときの基本的な注意事項としては次のような事がいわれてます。
1.災害救援ボランティア活動は、ボランティア本人の自発的な意思と責任により被災地での活動に参加・行動してください。
2.必ず現地に設置されている災害救援ボランティアセンターに事前に連絡し、ボランティア活動への参加方法や注意点について確認してください。
3.安全や健康についてはボランティアが自分自身で管理することであることを理解したうえで参加してください。
4.被災地では、被災した方々の気持ちやプライバシーに十分配慮し、マナーある行動と言葉づかいでボランティア活動に参加してください。
5.ボランティア活動保険に加入しましょう。(全国社会福祉協議会のHPから引用)災害ボランティア活動をした人の感想として前掲の「受援力」は次のような感想を紹介しています。
●ボランティアというのは相手と自分の両方に得るものがあって初めてボランティアというのだと思いました。(平成7年阪神・淡路大震災)
●ボランティアに参加して、人の絆、優しさがどれほど大切なものか改めて強く感じました。それと同時にこんなにも優しい人がたくさんいるんだなと感動しました。(平成12年東京都三宅島噴火)
●人に感謝されることがとてもうれしかったし、自分でも役に立てるんだと少し自信もつきました。「ありがとう」という言葉を何度か聞きましたが、私からも「ありがとうございました」と言わせていただきたいです。(平成12年秋雨前線豪雨と台風第14号による大雨(東海豪雨))○被害を少なくするために
地震発生時の被害を少なくするためには、日頃からの準備と発生時の素早い行動が必要といわれています。特に、近隣との連携が重要で、阪神大震災では、家屋の下敷きになった人の約80%が隣近所の人に救助されたといわれています。また、兵庫県の調査によると、阪神大震災では、震災発生後1カ月間の間に1日あたり約2万人のボランティアが活動し、復旧・復興の大きな力となっています。
北区NPO・ボランティアぷらざでは、災害時協定が締結されたことを一つの契機として、災害ボランティアセンターのマニュアルをつくり、災害が発生した時に混乱なく活動できる体制を整備していきたいと考えています。そのために、北区で活動している市民団体の皆様にご協力をいただきたいと考えていますのでよろしくお願いいたします。
(文責 ぷらざ事務局)★北区を中心とした市民活動の情報を提供する『みにきたWeb』(下記HPアドレス)を、皆さんも是非一度、ご覧になってください!
(HPアドレス:http://minikita.kitaku.net/ )
2010年8月31日更新版 |
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