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KiVoぴっくあっぷ
☆「KiVo(きーぼ)」とは☆
指定管理者として「北区NPO・ボランティアぷらざ」を運営している「NPO法人東京都北区市民活動推進機構」の愛称です。
今月は、9月から11月にかけて開催した「2012年度 市民活動連続講座」について、プロジェクトチームが報告します。
2012年度 市民活動連続講座
■カレッジから市民活動連続講座へ
今年度が第1回となる「市民活動連続講座」が11月28日で終了しました。この講座は去年まで8期にわたって開催された「北区NPO・ボランティアカレッジ」(以下、カレッジ)に代わる事業として企画されたものです。
企画・運営は、これまでのカレッジと同じく、カレッジ修了生有志によるプロジェクトチームが行ないました。
今年度の企画にあたり、これまでのカレッジの形態から大きく変えようということになり、講座は講義を中心にした前期4回、ワークショップ形式の後期4回という構成にし、名前も新たに「市民活動連続講座」としました。■テーマは「防災・減災」
プロジェクト会議では前期、後期それぞれの講座でどのようなテーマを採り上げるか、さまざまな案が出されました。
最終的に東日本大震災以降関心の高い「防災」をテーマにした講座「地域の防災・減災を考える」を前期に、後期は「企画と広報」に関する講座を前期のテーマ「防災」と連携させてワークショップ形式で進める「みんなでプランをつくろう 〜防災から考える〜」という構成にしました。
結果、「防災」というテーマ設定がよかったのか、自主防災組織の担い手である自治会関係者を中心に定員の30名を超える応募があり、プロジェクトチームからうれしい悲鳴が上がる盛況となりました。■自助・(近助)・共助・公助
前期講座の講師のうち、加藤孝明さんと小澤浩子さんは北区が昨年度開いた「東日本大震災を踏まえた今後の災害対策のあり方検討会」で委員を務められた方で、同検討会の委員や傍聴したプロジェクトメンバーからの推薦があり、講義をして頂きました。
初回講師の加藤孝明さんからは本来の専門である都市計画の視点からハード面での対策のほか、住民の“まちづくり”に対する姿勢が防災や復興に大きく影響することなどが語られました。
第2回の講師、宮崎猛志さんは災害ボランティアに詳しい方で、大規模災害時に「北区NPO・ボランティアぷらざ」が災害ボランティアセンターとして機能することから講師をお願いしました。
講義では、被災時に効果的でなおかつ十分な支援を受けるための努力を「受援力」と表現して、狭い地域内で助け合うために日頃から「近助」の付き合いが重要であるということでした。
第3回は北区の防災対策について北区の職員の方からお話をうかがいました。質疑応答の時間では受講生からかなり厳しい質問も飛び出していました。
最終回の小澤浩子さんは地域防災の担い手である消防団について語り、終わりに「最後とわかっていたなら」という詩を使って、災害に対する心構えを改めて見つめなおして、前期の講座を締めくくりました。
←前期講座最終回の様子
■みんなでプランをつくろう
後期は一変して4回構成のワークショップ形式で行いました。前期から引き続いての受講者が大半となりました。
1回目の「どんな『訓練』してますか」では、4つのグループに分かれた受講者がこれまでに各自が体験した防災訓練を振り返り、その情報を共有しました。続いて講師の井上浩一さんが訓練に参加した時の達成感を問いかけ、多くの人にとって満足のいくものではないことがわかりました。
2回目の「理想の『防災訓練』を考える」は、まず前回のグループ討議で出た訓練内容と訓練に対する悩みごとを再確認し、グループで協力しながら、各自が理想の「防災訓練」を考え、「何のための訓練か」「参加者に何を伝えるか」「どの手法を用いるのか」「何をもって成果とするか」というように内容を整理しました。
そして、中間報告としてグループごとで話し合ったテーマが発表されました。それぞれ(1)街づくり、(2)マンネリ化の打破、(3)コミュニティ、(4)要援護者、といったテーマが挙げられました。
続く3回目では、各自が作った「防災訓練」の素案を具体的な計画に落とし込んでいく作業が行われました。自分が作ってきた「防災訓練」が、前回発表のどのテーマに近いかで新しいグループに分かれ、自分の企画を人に説明することを念頭に、「北区地域づくり応援団事業」の助成金申請書の書式に沿ってまとめました。
第4回は、まず自分が作り上げた「計画」を実行するにあたって、解決したい「課題」と「目標(課題が解決した状態)」を、書き出す作業をグループで行いました。
整理した課題と目標に基づき「どんなことを」「どんな人に」「どうやって」知らせていくのかを講師の石本貴之さんが提示したフォーマットにしたがってまとめました。
最後にグループごとの発表をおこないましたが、各グループとも必要性に即した課題に関する訓練が、そのまま実行に移せるような形にまとめられていました。
←ワークショップ形式の後期講座
■新年度に向けて
以上で前後期各4回の講座が終了しました。今回は応募状況から防災に対する関心の高さが強く感じられました。
受講者アンケートでも好意的な回答が多く寄せられ、今回の講座の成果が、今後の活動に活かされることが期待できました。
一方で後期はワークショップという方法に戸惑う受講者も多かったという印象を受けました。それは今後の講座を企画する際の参考にしていきたいと思います。
この市民活動連続講座は来年度も続きます。今回は「防災」をメインにお送りしましたが、次は別のテーマを取りあげていく予定です。もしこの記事を読んでいる方で、取りあげて欲しいテーマがありましたら、ぜひ「北区NPO・ボランティアぷらざ」までお寄せください。もしかしたら次はそのテーマの講座を開催することになるかもしれませんから。市民活動連続講座プロジェクトチーム
藤塚忠義、横田正基
2012年度 市民活動連続講座
概要(日時・内容・講師)
◆前期:地域の防災・減災を考える
(1) 9月11日(火)午後7時〜9時
「地域が抱える災害リスク〜自助・共助・公助〜」
東京大学准教授 加藤孝明さん
(2) 9月26日(水)午後7時〜9時
「災害時のボランティア活動〜活動と実例〜」
NPO法人国際ボランティア学生協会危機対応研究所所長 宮崎猛志さん
(3) 10月10日(水)午後7時〜9時
「北区の防災について知ろう〜行政ができること、私たちができること〜」
北区防災課職員
(4) 10月24日(水)午後7時〜9時
「地域に広める防災活動」
赤羽消防団副団長 小澤浩子さん
◆後期:みんなでプランをつくろう 〜防災から考える〜
(1) 11月7日(水)午後7時〜9時
「どんな『訓練』してますか」
(2) 11月14日(水)午後7時〜9時
「理想の『防災訓練』を考える」
(3) 11月21日(水)午後7時〜9時
「理想のプランを具体化するには」
以上3回講師
防災ネットワークプラン代表 井上浩一さん
(4) 11月28日(水)午後7時〜9時
「知ってもらおう、参加してもらおう」
NPO法人NPOコミュニケーション機構運営委員 石本貴之さん※受講生数(述べ人数)
前期受講:122名 後期受講:62名
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