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KiVoぴっくあっぷ
  ☆「KiVo(きーぼ)」とは☆
  指定管理者として「北区NPO・ボランティアぷらざ」を運営している「NPO法人東京都北区市民活動推進機構」の愛称です。

今月は、ぷらざが2014年11月に開催した講座(全4回)の実施報告と講座終了後の活動の様子をお伝えします。

講座「外国につながる子どもの学習支援・居場所づくりを考える」

 

 2014年11月6日から24日まで、全4回の講座「外国につながる子どもの学習支援・居場所づくりを考える 〜日本で学び、自分らしく生きるために〜」を実施しました。
 本講座には、日本語指導経験がある方や学校関係の方、学生、外国暮らしで苦労した経験を活かしたい、子どもが好き、何か人の役に立ちたいという思いを持った方など、経験も年代も様々な方たちが参加されました。

●「外国につながる子ども」とは? 〜講座の背景〜

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「外国につながる子ども」とは、外国で生まれ日本語を母語としない子どもや、親が外国育ちであるといった子どもたちを指しています。そのような子どもたちは、言葉や文化の違いにより日本の学校に馴染めない、勉強についていけない、高校進学が難しいといった困難を抱えていることがあります。
 北区には人口の約5%、約16,000人(2015年1月現在)の外国人が暮らしており、実際に北区内で進学に苦労している中学生がいるという声が聞かれたことから、「外国につながる子ども」たちを地域でサポートする活動のきっかけづくりを目的として、講座を実施することになりました。

 

 

●「外国につながる子ども」の現状 〜講座で学んだこと〜

ogawa sensei 第1回は、北区立西ケ原小学校の日本語適応指導教室から矢部先生をはじめ3名の先生方にお越しいただき、小学校が行う公的なサポートの仕組みや子どもたちの様子等をお話しいただきました。
 北区の小学校には北区立西ケ原小学校と北区立第三岩淵小学校に日本語適応指導教室が設置されており、日本語能力も来日した背景も様々な児童約60名が区内各地から通い、日本語指導や授業の補習を受けています。しかし、学校が休みの日にも学べる場や、学校から届く書類を理解するために保護者の日本語サポートが必要である等、課題があることにも触れられました。
 第2回は、北区立稲付中学校日本語適応指導教室の小川先生の講義でした。
 外国育ちの生徒は、中学生になると日本人の中にとけ込むのは難しくて孤立しがちであり、また日本語の習得だけでなく、母国と授業のカリキュラムが異なるため授業内容を理解することに苦労しています。さらに進学については、都立高校の5教科受験では国語や社会がきわめて不利な状況であることをお話しいただきました。そうした生徒にとって、学校以外にも個別に学習指導をしてもらえる場や、仲間と出会える場、立場や年齢の異なる大人とつながって将来を考える機会が必要とされる、といったお話がありました。
 つづく第3回は、認定NPO法人多文化共生センター東京の柴山さんから、民間として行っているサポートについてお話しいただきました。
shibayama san 母国で中学校を卒業していると、ほとんどの子どもたちが日本の中学校に受け入れてもらえないため、公的なサポートを受けることができません。そこで同団体では、そのような状況に置かれた子どもたちが高校受験を目指して日本語や教科を学ぶためのフリースクールを運営しています。
 それ以外に、日本語学習や教科学習をサポートする教室を毎週土曜日に実施しています。ボランティアが中心となって運営するこの教室は、急激な環境の変化によって様々な「しんどさ」を抱える子どもたちにとって安心して自分を出せる場であり、同じ境遇の友達に出会える居場所としての役割も非常に大きいとのお話でした。なかにはボランティアとして後輩をサポートする卒業生もいるそうです。
  「ボランティアは、子どもたちの成長を身近で見守る、先生でもない親でもないもう一つの家族になれるかもしれません。」
 柴山さんが語られた言葉は、地域で子どもたちをサポートする必要性を強く伝えていました。

●わたしたちにできること 〜講座を終えて〜

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第4回は、参加者の方々が意見交換をする場としました。その中で挙がった「北区でも何かしたい」との声は、その後受講者以外のメンバーも加えて団体「北区学び場 Let’s Study」として形になり、3月から子どもたちのサポートを始めることになりました。講座を通してつながった方たちが想いを実現していく姿に地域の力の大きさを改めて感じるとともに、この活動が子どもたちの未来を切り開く力になることを切に願います。

(北区NPO・ボランティアぷらざ事務局)


 

「日本語を母語としない小中高生の学習支援・居場所づくり」
活動メンバー・ボランティア募集!

 講座の受講者や関心を持った人たちが集まり、ボランティア団体「北区学び場 Let’s Study」を設立しました。
  現在、一緒に活動するメンバー、手伝ってくださるボランティアを募集しています。関心をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください!

<活動内容>
  ・日本語学習支援
  ・宿題、教科学習支援
  ・進学、進路支援
  (対象:北区内で日本語を学ぶ小中高生)

<今後の予定>
  2月15日(日)午前10時〜 話し合い
  3月22日(日)午前10時〜 教室開始
  ※以降、毎週日曜日、10時〜12時に教室を実施
  ※いずれも北区NPO・ボランティアぷらざ(北とぴあ4階)にて

<問い合わせ・申込先>
  北区学び場 Let’s Study
  代表:枝澤(電話 080-5023-4055)


「外国につながる子どもの学習支援・居場所づくりを考える 
〜日本で学び、自分らしく生きるために〜」講座概要

 1.外国につながる子どもの現状(1)〜小学校の現場から〜
   (11月6日)
    講師:矢部澄子さん、佐藤愛実さん、加藤雅成さん
        (北区立西ケ原小学校日本語適応指導教室 教諭)

 2.外国につながる子どもの現状(2)〜中学校の現場から〜
   (11月13日)
    講師:小川郁子さん
        (北区立稲付中学校日本語適応指導教室 教諭)

 3.外国につながる子どもの現状(3)〜NPOの現場から〜
   (11月20日)
    講師:柴山智帆さん
       (認定NPO法人多文化共生センター東京 事務局長・理事)

 4.わたしたちにできること 〜これからの活動を考える〜
   (11月27日)
    ファシリテーター:北区NPO・ボランティアぷらざ職員

※すべて木曜日、午後7〜9時に実施
※受講生数(述べ人数) 82名

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