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KiVoぴっくあっぷ
☆「KiVo(きーぼ)」とは☆
指定管理者として「北区NPO・ボランティアぷらざ」を運営している「NPO法人東京都北区市民活動推進機構」の愛称です。
2月4日に開催した2016年度NPO・ボランティア基礎講演会の様子を、参加者の感想とともにお伝えします。
NPO・ボランティア基礎講演会
2016年度NPO・ボランティア基礎講演会は「フェアトレードを考えよう〜バレンタインデーにできること」をテーマに、認定特定非営利活動法人ACE(以下、エース)の近藤光(あきら)さんを講師にお招きして開催しました。
●ガーナの現状を知ることから始める
まずは、講演会参加者にカカオ生産地ガーナの子どもたちの現状を知っていただくため、映画「バレンタイン一揆」(制作:エース)を上映しました。この映画は、3人の日本の女の子たちがガーナのカカオ農園を訪問し、生産者たちの仕事や日常生活を見聞きしたり体験したりすることで様々な問題に気づき、帰国後、「バレンタイン一揆」というイベントを実施するまでを描いたドキュメンタリーです。講座内では、本編の中からガーナでの体験記部分のみを上映し、帰国後に彼女たちが起こした行動についてはあえて紹介しませんでした。バレンタインデーを前に自分たちができることを、先入観抜きで考えていただきたかったためです。
●遊ぶ、学ぶ、笑う。そんなあたりまえを世界の子どもたちに。映画上映後、近藤さんの講演が始まりました。
日本人は年間1人あたり板チョコ30枚分のチョコレートを食べるそうです。日本が輸入するカカオの約7割はガーナ産で、少しでも安い製品を求める消費者とコスト削減を目指す企業、消費の停滞などの要因により、生産者は安定した収入が得られず、それが児童労働につながるのです。私たち日本人の消費の仕方も、ガーナの現状に深い影響を与えていることを学びました。
講座タイトルにもある、フェアトレードとは、生産者が安定した生活を続けられるように、つくられたものを正当な値段で売り買いする、つまり「公正な貿易」の意味です。ガーナのカカオ生産地には、児童労働を強いられている子どもがおよそ90万人もいます。フェアトレードの商品が増え、消費者がフェアトレードの商品を選んで購入することが、生産者の生活や児童労働にあえぐ子どもたちの未来につながっていくことがわかりました。
近藤さんは児童労働(Child Labour)と子どもの仕事(Child Work)の違いについてもお話しくださいました。「教育を受けることを妨げる労働」「健康的な発達を妨げる労働」「有害で危険な労働」「子どもから搾取する労働」のうち、ひとつでも当てはまればそれは児童労働で、世界の子ども(5歳〜17歳)のうち約1億6,800万人が携わっていること、日本も例外ではないことも知りました。
そして、エースの具体的な取り組みとして、「スマイル・ガーナ・プロジェクト」をご紹介いただきました。その主な活動は次のとおりです。
◇子どもの保護と就学の徹底:家庭訪問して親の理解を促す、学用品を支給する、等。
◇学校環境の改善:子どもたちや大人たちによる話し合いの場をつくり、中学校設立や制服支給を実現する。
◇カカオ農家の収入向上:ファーマー・ビジネス・スクールの実施、互助会組織づくり等。
こうした取り組みによって、大人たちの意識が少しずつ変わり、就学率が増加した等、児童労働に苦しんでいた子どもたちの生活環境が改善された例が増えてきたそうです。●バレンタインデーにできること
会場には、フェアトレードチョコレートの販売コーナーを設置し、エースが販売している「しあわせを運ぶてんとう虫チョコ」など、4種類のフェアトレードチョコレートを販売しました。
講座終了後、参加いただいた多くの方々が、子どもたちを児童労働から守るアクションとして、早速フェアトレードチョコレートを購入されていました。●若い世代にも関心を
今回の講座運営には、私立順天高校と都立飛鳥高校の生徒たちが運営ボランティアとして参加し、前述の販売コーナーのパネルやポップ類の他、チラシやポスターも作成しました。講座当日は、会場の準備・撤収、受付などの運営補助にも携わりました。
活動を終えた生徒たちの声をご紹介します(抜粋)。
◇ガーナを知り、支えている人を知り、自分も支えたいと思った。
◇専門家から話を聴く良い機会だった。
◇世界レベルのボランティア活動を知ることができた。
◇ボランティアは一人でするものだと思っていたが周りのみんなで協力してするのだと知った。
◇自分たちで準備し作り上げたこと、他校と交流できたことが楽しかった。NPO・ボランティア活動への関心を高め、活動に踏み出す「はじめの一歩」につなげることを目的とする、NPO・ボランティア基礎講演会。この講演会をきっかけに、より多くの方がボランティア活動を始められることを願っています。
(北区NPO・ボランティアぷらざ事務局)
〜当日の内容〜日 時:2月4日(土)午後2時〜4時
場 所:北とぴあ 901会議室
参加者:40名(一般17名、学生23名 うち、運営サポート学生14名)
内 容:映画上映/「バレンタイン一揆」抜粋
講演/近藤 光さん
(認定特定非営利活動法人ACE ガーナプロジェクトマネジャー)
販売/フェアトレードチョコレートフェアトレードチョコレートは、講座終了後も継続して販売し、2月19日に完売しました。
売上金の7,560円は、岩手県岩泉町の被災者支援金として全額寄付させていただいたことを、合わせてご報告いたします。
2017年4月4日更新版 |
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