KiVoぴっくあっぷ わくわくドキドキ市民活動「認定NPO法人 メタノイア」

「KiVo(きーぼ)」とは

指定管理者として「北区NPO・ボランティアぷらざ」を運営している「NPO法人東京都北区市民活動推進機構」の愛称です。

「わくわくドキドキ市民活動」は、『みにきたWeb(北区市民活動情報サイト)』登録団体を広くご紹介するページです。
今月は、「認定NPO法人 メタノイア」のメンバーの方に団体紹介をしていただきます。

認定NPO法人 メタノイア

◆王子 子どもの日本語教室がスタート

 「あ、あ、あ、あ、あいうえおー♪」
 子どもたちの明るい声が響く、土曜日の午後。ここは、認定NPO法人 メタノイアが運営する「王子 子どもの日本語教室」。2025年春、足立区新田から北区・北とぴあへ拠点を移し、新しい教室が始まりました。幼児から中学生まで、外国にルーツをもつ子どもたち約20名が集い、日本語と、“安心できる居場所”を少しずつ育んでいます。
 「こんにちは」を言うのがやっとだったB君。落ち着かず、教室の中を歩きまわっていました。何を言っているのか誰にもわからず、先生たちも首をかしげていました。
 工作、歌、ゲーム、ドリル。楽しみながら言葉に触れ、少しずつ日本語の世界に慣れていくB君。やがて大好きな電車の話をしてくれるようになり、「今日は何作るの?」と、教室の始まりを楽しみにしてくれるようになりました。今では北とぴあの窓の外に見える電車を嬉しそうに教えてくれる小学2年生。教室で出会った友だちと同じ小学校に通い、その子を頼りながら学校生活を送っているそうです。
 この小さな日本語教室は、子どもたちの「日本語力」だけでなく、心の成長にも寄り添う場所です。

あそびを通しての日本語を学びます

◆「そのまま」でいい場づくりを

 子どもたち一人ひとりに、子どもの日本語教育の専門スタッフが日々向き合っています。それぞれの背景、日本語力、その子の持っている良さや特性―全部まるごと受けとめて、必要な支援を考えます。「違う」ことを矯正し同化を強いるのではなく、「そのまま」でいていい、と思える場であることを重視しています。
 最近、社会の一部から聞こえてくる排他的な声、外国にルーツをもつ人々への冷ややかなまなざし。それとは逆向きの、小さな、けれど確かな場所です。ちがっていて当たり前、いろんな背景や言葉があって当たり前。一人ひとりがかけがえのない存在。そんな場を子どもたちのために守り続けたいと、私たちは思っています。

一人ひとりと向き合っています

◆地域や人とのつながりを大切に

 北とぴあへ拠点を移して間もない今、地域とのつながりづくりが大きなテーマです。まずは近隣の学校に教室を知ってもらい、サポートが必要な子どもたちとつながりたい。また、同じく北区NPO・ボランティアぷらざで活動する団体と連携していきたい。既に、子どもが教室に通っている間、保護者が他団体の活動に参加する、そんな新しい形の連携も生まれています。これからもっと、地域の皆さんと力を合わせ、「みんなで日本社会の子どもたちを育てる」土壌を作っていけたらと願っています。
 活動に参加してくれているボランティアの方たちも、教室の大切な存在です。そのうちの一人、外国出身の留学生の方は「かつて日本語ができず苦しかった経験から、子どもたちを支えたいと思い参加している。言語の壁を越えて心を通わせていること、ボランティア同士の交流の中で自分自身も成長できることがここの魅力」と語ります。子どもも、大人も、教室との関わりがそれぞれの次の一歩につながっています。
 学校現場だけでは追いつかない日本語支援のニーズ、支援者の育成、安定的運営・発展のための資金確保等、取り組むべき課題も多くありますが、「あなたはここにいていいんだよ」と子どもたちに伝え続けていけるよう、地域の方々とともに歩んでいきたいと思います。

王子教室を担当しています

認定NPO法人 メタノイア 事務局長 堀田絵未理

認定NPO法人 メタノイア

(1)設立
2021年4月設立。外国にルーツをもつ子どもたちが直面しやすい言葉の壁や制度の壁、心の壁をなくし、安心して日本で生きられるようサポートするために設立。

(2)活動目的
「隔ての壁を越え、多様性を力とし、すべての人が幸せを追求できる社会へ」というミッションの下、「世界につながる子どもと社会をつなぐ」活動を実施。

(3)活動状況
王子 子どもの日本語教室(毎週土曜日13時〜17時)に加え、足立区、中央区、オンラインで子どもの日本語教室を定期開催。小学生から大人までを対象とした日本語教室(川口市)やウクライナ避難民向け日本語教室も開催。

(4)会員数
正会員16名に加え、団体職員やボランティアの方々総勢約80名で教室に参加する子どもたちなどと深いつながりを築いています。

(5)会の運営
理事会および総会を定期的に開催。正会員からの会費、寄付金、各種助成金等をもとに活動を運営。日常の活動は、代表理事、事務局および各教室のコーディネーターや日本語教師、ボランティアの方々の協力により運営。

(6)活動を通して得る(得た)もの
子どもたちが日本語の学びを通じて、成長していく姿に立ち会い、子どもたちの屈託のない笑顔に触れられること、それが活動の何よりのよろこびです。子どもたちとの時間は、新たな視点を得るきっかけにもなります。

(7)近日中の参加可能な活動
王子教室では、学習希望者、およびボランティア希望者の見学を受付中。まずはホームページよりお問合せください。

(8)PR
すべての子どもたちが不安なくのびのびと毎日を過ごし、希望と共に未来を描いていけるよう、地域で手を取り合っていきましょう。サポートが必要なお子さんが身近にいる際は遠慮なくご相談ください。

(9)連絡先
ホームページ https://metanoia.or.jp/index.html
メール office@metanoia.or.jp


※この記事の壁新聞『ぷらざNews』をぷらざサロンコーナーに掲示します。ぜひご覧になってください!

この団体も登録しているボランティア情報が探せる!「みにきたWeb 北区市民活動情報サイト」のURLはhttps://minikita.genki365.net/です。